「不安ってデフォルトで存在しているので、無くそうと思っても無理」
といった話が、『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』に書かれていました👇
「不安を抱えてしんどい」
と言う悩みに対して、本にあった答えが上記のもの(だいぶ要約しています)。
不安を抱えていないと、人はすぐに死んでしまう。
だから不安を抱えているということは、生存能力が高いということ。
不安が強い人ほど、生き残る確率が高い。
そういったことが、本に書かれていました。
『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』だけではなく、「不安」について書かれている本には、この「生存能力が高い」といった話が毎度のように書かれています。
最初は「なるほどな~」と思いながら読んでいたんです。
でもいい加減、ちょっと物申したくなってきました。
不安に変換する能力
不安感が強い人ってね、何でも不安に変換する能力が優れているんですよ。
だから「生存能力が高いんですよ」と言われたら、
仲間の中で一番最後に死ぬんだろうか?
一人だけ長生きする可能性もあるってことよね?
長生きするなら働き続けないと食べていけないのでは?
いつまで頑張ればいいの??
こんな風に不安要素を、山のように排出できちゃうんですよね。
「不安を抱えてしんどい」
という悩みに対して、
「生存能力が高い証拠だよ!」
「人間は不安を抱えている状態が普通なんだよ!」
と言われても、全く救いにならない。
ネガティブの連鎖
でもね、分かってもいるんですよ。
不安感の強い人にとって、不安を解消する答えなんかないってことをね。
何でも不安に変換する装置があるのということは、どんな解決策を提示されても、その言葉の裏を考えてしまうということ。
「○○したら?」
と言われても、
「○○して××になったらどうすんの?」
みたいに何でもネガティブな方に考えてしまうんです。
分かりやすいのは、ブラックマヨネーズの漫才。
心配事がある吉田さんの話に、解決策を提案する小杉さん。
その提案に不安を訴える吉田さん、その不安を解決しようとする小杉さん。
漫才だから笑い話になるんですけど、不安感の強い人って、吉田さんのような状態がずっと続いているってことですよね。
ただの難癖じゃないか!と思うぐらい、解決策にケチをつけるもんね。
状況を変化させるには
ケチをつけずに、何でも素直に受け止めてみると、また違った人になれるんでしょうかね。
でもそれって思考停止しているってことになりません?(早速のケチ)
自分が変わらないと、状況も変わりませんよね。
不安な状況が嫌だったら、自分が変わるしかないんだろうな。
自分を現状維持しつつ、状況だけ変わって欲しいなんて虫のいい話ですよね。
まずは自分が不安を抱える人だということを、受け入れるしかない。
今の自分の「考え方」を変えて、目にしている状況を変えていくしかない。
なるほど。
ここまで書いてきて、ようやく本に書かれている意味が理解できました。
不安をどうにかしようとしているから、不安が大きくなっているんですね。
不安は不安として受け止めるしかないんだ。
騒げば問題は大きくなる。
気をつけます。